アルコレ戦役 07:チザルピーナ連邦の誕生とマントヴァへの降伏勧告
Battle of Arcole 07
カルディエーロの戦い、アルコレの戦い
勢力 | 戦力 | 損害 |
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フランス共和国 | カルディエーロの戦い:約13,000人 アルコレの戦い:約19,000人 |
カルディエーロの戦い:死傷者と捕虜の合計約1,800人、大砲2門 アルコレの戦い:死傷者約3,300人、捕虜約1,200人 |
オーストリア | カルディエーロの戦い:12,000人~16,000人 アルコレの戦い:約22,000人 |
カルディエーロの戦い:死傷者と捕虜の合計1,243人 アルコレの戦い:死傷者約2,070人、捕虜約4,144人、大砲11門 |
チザルピーナ連邦の誕生
1796年10月12日、ボナパルトはミラノを発ち、翌13日に革命が起きたモデナに到着した。
パレードと祝賀会で歓迎され、自由の木がコレッジョ(Correggio)、カルピ(Carpi)、モンテッキオ(Montecchio)に植えられた。
10月16日、モデナにおいて行われたモデナ、ボローニャ、フェラーラ、レッジョの各地方の代表者による会議において、4つの街をチザルピーナ連邦(Confederazione Cispadana)としてまとめることとなった。
ミラノとマントヴァは引き続きボナパルトを頂点とするロンバルディア総政権が統治した。
◎チザルピーナ連邦の誕生
※後にナポレオンは、ロンバルディア総政権の支配領域には「トランスパダーナ共和国」を建国し、チザルピーナ連邦の支配領域には「チザルピーナ共和国」を建国する。
会議はボナパルトにより非公式に企画され、1797年初めにイタリア方面軍が北イタリアを横断することについて、イタリアの状況の安定化について、対オーストリアのための新しい部隊の創設などが話し合われた。
この会議において、それぞれ3,700人からなる2つの部隊の創設が決められた。
この部隊の創設こそ、この時点のボナパルトが最も求めているものだったと考えられる。
ヴルムサーへの降伏勧告とエステの共和国化の促進
10月半ば頃、キルメインは歩兵約7,500人、騎兵約1,500騎でマントヴァを封鎖していた。
マントヴァ要塞包囲軍はキルメイン中将指揮下で2つの師団を形成し、1つをシャボット(Chabot)将軍に、もう1つをダルマーニュ将軍に率いさせた。
そしてフォルミゴーサ(Formigosa)を流れるミンチョ川に舟橋を架けて師団間の連絡線を確立した。
ピエトレとチェレセの間に砲台が隣接する塹壕を建設し、インフェリオーレ湖(下部湖)に取り付けたボートを武装させ、プラデッラ門の前とその右側で2つの堡塁を建設し、遂に2つの砲台が作られた。
1つ目はカーサ・ミシェリ(Casa-Micheli)の前、2つ目は廃墟の家の前の左側(正確な位置は不明だがプラデッラ門前のどこか)に設置された。
そして10月16日、ボナパルトはキルメインにヴルムサー宛の降伏勧告状を送らせた。
ボナパルトは、政府に兵力、物資ともに乏しいため、マントヴァ要塞をすぐに陥落させることができないことを警告していたため、この2つの砲台の設置は、陥落ではなく封鎖の強化とマントヴァ要塞に立て籠もるオーストリア軍への圧力を強め、降伏を受け入れやすくすることが主な目的だったと考えられる。
しかし、ヴルムサーからの返答は無かった。
この時ヴルムサーは本国からマントヴァ要塞駐屯軍の健常者とともにマントヴァを脱出するよう命じられていたのである。
恐らく、返答することによりマントヴァ要塞への圧力が増すこと、そして返答内容からマントヴァからの脱出計画を気取られることを懸念したのだろう。
10月20日、ボナパルトはフェラーラに立ち寄りローマとの平和に関してマッティ枢機卿(Cardinal Mattei)と話し合った。
マッティ枢機卿はその後教皇の元に旅立った。
数日後にナポレオンはローマとの平和に関して、「私の意図は休戦を利用してアンコナまで進み、その地ではじめて敵としての姿を見せようというものだ。目下のところ一番の工夫は、この古狐(教皇)を欺くことだ」とヴェローナから書簡を送っている。
10月20日から21日にかけてパドヴァとレニャーゴの間に位置するエステ(Este)に滞在したボナパルトは、「異端審問の廃止」、「教会法廷の廃止」、「貴族などの高貴な称号の禁止」などを命じ、将来的にチザルピーナ連邦へ参加させることを目論んで共和国化を促進させた。
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