リヴォリ戦役 06:ラウドン旅団及びオーストリア主力軍の強度と計画詳細
Battle of Rivoli 06
リヴォリの戦い、ラ・ファヴォリータの戦い
勢力 | 戦力 | 損害 |
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フランス共和国 | リヴォリの戦い:19,000人~22,000人 ラ・ファヴォリータの戦い:セリュリエ師団約6,000人+オージュロー師団とマッセナ師団の一部 |
リヴォリの戦い:死傷者と捕虜の合計約3,200人、大砲2門 ラ・ファヴォリータの戦い:不明 |
オーストリア | リヴォリの戦い:約28,000人 ラ・ファヴォリータの戦い:プロベラ師団約7,000人、マントヴァ要塞駐屯軍約10,000人 |
リヴォリの戦い:死傷者と捕虜の合計約12,000人 ラ・ファヴォリータの戦い:死傷者不明、捕虜約6,000人、大砲22門 |
ラウドン旅団の強度と計画詳細
ガルダ湖北岸に位置するリーヴァとトルボレには、ヴィアンキ(Vianchi)大佐の指揮下1,244人のトスカーナ大隊が駐留し、これら2つの場所と隣接する湖岸をフランス軍の上陸から守っていた。
ティオーネに部隊を集結させるラウドン将軍は小さな旅団を指揮し、10個歩兵中隊、半個騎兵中隊で構成され、歩兵799人、騎兵76騎、計875人を有していた。
◎ラウドン旅団の強度
※「Streffleurs österreichische militärische Zeitschrift(1833), Band 3」より抜粋
◎ラウドン旅団の計画詳細
主力軍が前進中、ラウドン将軍はイドロ湖側を監視し、特にレドロ湖の防衛を重視しブレシアやサローへの陽動を行わなければならない。
もしフランス軍がイドロ湖方面から数的優位な部隊で進軍してきた場合、ラウドン将軍はリーヴァで可能な限り長く防衛する必要があり、それによって主力軍の右側面をカバーする。
もしリーヴァからの後退を余儀なくされた場合、リーヴァの北、トレントの西に位置するステーニコ城(Stenico Castle)に2個中隊を向かわせ、サン・アルベルト(Sant Alberto)の隘路で残りの部隊とともにトレントへの進入路を防衛する。
そして、フランス軍がこの厳しい季節に高山地帯に侵入することは無いと考えられ、尚且つラウドン旅団は兵力が少ないためマドンナ・ディ・カンピーリョ(Madonna di Campiglio)などの高山地帯に分遣隊を送る必要は無いだろうことが予想された。
主力軍第1列ルシニャン旅団の強度と計画詳細
主力軍は29個大隊、29個軽歩兵中隊、14個半騎兵中隊、合計28,000人で構成され、6つの列に分割された。
最右翼である第1列ルシニャン大佐が指揮する旅団は4個大隊、12個中隊で構成され、4,556人を有していた。
◎ルシニャン旅団の強度
※「Streffleurs österreichische militärische Zeitschrift(1833), Band 3」より抜粋
◎ルシニャン旅団の計画詳細
この列は、1月10日にブレントーニコの近くに集まり、11日はサン・ジャコモとサン・ヴァレンティーノを経由してバルド山頂に向かって登り、ポッツォ・ディ・ステッラとポッツォ・ディ・ママを経由してマルチェジネの高さまで前進する。
1月12日、カプリーノまで常にバルド山に沿って南下する。
しかし、フランス軍がマドンナ・デッラ・コロナとフェラーラの位置で第2列の前進を止めようとした場合、第1列はそれを取り囲み、第2列を支援しフランス軍を後退に追い込む必要がある。
列が行軍の困難によって12日の内にカプリーノの町に到達できなかった場合、ペッツェナ(Pezzena)の後ろの山の斜面に留まる。
1月13日、第1列はリヴォリを防衛するフランス軍左翼に攻撃を仕掛ける。
ペッツェナ、コステルマーノ(Costermano)を経由して包囲機動を行い第2列と連携してフランス軍左翼を撃退する。
主力軍第2列リプタイ旅団の強度と計画詳細
第2列は初め(恐らく集結まで)はウォルフ(Wolf)大佐が指揮し、その後にリプタイ将軍が指揮することになっており、4個大隊、6個中隊で構成され、5,065人を有していた。
◎リプタイ旅団の強度
※「Streffleurs österreichische militärische Zeitschrift(1833), Band 3」より抜粋
◎リプタイ旅団の計画詳細
第2列はアーヴィオ(Avio)に1月10日に集結し、11日、バルド山の峡谷を登りサンタ・マリア・デッラ・ネーヴェ(Santa Maria della Nave)に向かい、アルティリオーネ(Artiglione)やモンテ・セルビオーレ(Monte Celbiole)とモンテ・ファッソーレ(Monte Fassole)の間で野営し夜を明かす。
1月12日、マドンナ・デッラ・コロナの左側面を占領する。
急速な攻撃によりフランス軍がコロナから後退した場合、第2列はフェラーラを経由してパッツォン(Pazzon)に移動し、第1列とサン・マルコ礼拝堂(Chapelle San Marco)の間まで進む。
1月13日、第1列がリヴォリでフランス軍左翼を包囲した瞬間、第2列はフランス軍の防衛線を攻撃する。
主力軍第3列コボロス旅団の強度と計画詳細
第3列コボロス大佐が指揮する旅団は、5個大隊、6個中隊で構成され、4,138人を有していた。
◎コボロス旅団の強度
※「Streffleurs österreichische militärische Zeitschrift(1833), Band 3」より抜粋
◎コボロス旅団の計画詳細
第3列は1月11日にベッルーノ(Belluno)に集結し、12日に峡谷を通ってバルド山を登ってフランス軍が占領しているフェラーラ村を襲撃し、マドンナ・デッラ・コロナを正面から攻撃する。
フランス軍がコロナから撤退した場合、サン・マルコ礼拝堂まで進み、旅団左翼を礼拝堂のある岩の端までアディジェ川方向に伸ばして占領する。
ゼッケンドルフ(Seckendorff)将軍は第1列~第3列を統合して指揮を執る。
1月13日、第3列はリヴォリで瀕死の状態となっているフランス軍を攻撃して第1列と第2列が左翼を迂回する時間を稼ぐ。
その後、可能な限り最大の力でフランス軍中央を攻撃し、この時までに第4列と共同戦線を構築する。
主力軍第4列オクスカイ旅団の強度と計画詳細
第4列オクスカイ将軍が指揮する旅団は、4個大隊、8個騎兵中隊で構成され、歩兵2,692人、騎兵829騎、計3,521人を有していた。
◎オクスカイ旅団の強度
※「Streffleurs österreichische militärische Zeitschrift(1833), Band 3」より抜粋
◎オクスカイ旅団の計画詳細
第4列は1月12日にベッルーノに入り、他の縦隊がコロナを占領しようとしている間にクロアラ(Croara)に進軍する。
1月13日、アディジェ川右岸沿いをリヴォリに向かって進み、歩兵はフランス軍の砲台を攻撃し、騎兵が突破して後退するフランス軍を追跡する。
その後、歩兵は第3列に合流する。
第1列~第4列すべてがリヴォリでの配置につき、第5列の到着を待つ。
主力軍第5列ロイス旅団の強度と計画詳細
第5列ロイス将軍が指揮する旅団は、9個大隊、5個半騎兵中隊で構成され、歩兵6,986人、騎兵885騎、計7,871人を有していた。
◎ロイス旅団の強度
※「Streffleurs österreichische militärische Zeitschrift(1833), Band 3」より抜粋
◎ロイス旅団の計画詳細
第5列は1月7日にバッサーノでバヤリッヒ旅団と別れ、ブレンタ渓谷を通り、1月13日にベッルーノに到着する。
1月14日時点でリヴォリは第1列~第4列に占領されている予定であり、第5列は何の障害もなくリヴォリへ向けて進軍する。
この時、主力軍の第1列~第5列は前衛、2つの主力師団、予備に再編成され、リヴォリの南に広がる平野部への進軍準備を行う。
カスダノウィッチ将軍は再編成前は第4列と第5列を統括するよう指定されており、再編成後は第1主力師団を率いるよう命じられている。
主力軍最第6列ビカソヴィッチ旅団の強度と計画詳細
第6列ビカソヴィッチ将軍が指揮する旅団は、3個大隊、5個歩兵中隊、半個騎兵中隊で構成され、歩兵2,795人、騎兵76騎、計2,871人を有していた。
◎ビカソヴィッチ旅団の強度
※「Streffleurs österreichische militärische Zeitschrift(1833), Band 3」より抜粋
◎ビカソヴィッチ旅団の計画詳細
第6列は1月11日朝、アラを出発してペーリで11個中隊の分遣隊を分離する。
そして分遣隊はブレオーニオ(Breonio)を経由しレッシーニ山脈を行軍する。
これにより主力軍の左側面をカバーし、同時にヴェローナ付近にいるであろうバヤリッヒ旅団との連絡線を確立する。
もし友軍ではなくフランス軍が現れて攻撃を受けた場合、アディジェ川左岸沿いを南下している第6列の2個大隊の元に撤退し、アディジェ川沿いで防衛する。
特にヴォ(Vo)にあるケーブルフェリーを強固に防衛する必要がある。
バヤリッヒ旅団との連絡線が確立できた場合、11個中隊は山を進み(ヴェローナ方面)、2個大隊はアディジェ川左岸沿いを南下する。
バヤリッヒ旅団との連絡線は確立されなかったがフランス軍も現れなかった場合、2個大隊はアディジェ川左岸沿いを南下する。
1月12日、右岸の戦況が許す限りペーリを経由してドルチェまで南下する。
1月13日、ビカソヴィッチ将軍は第4列オクスカイ旅団の攻撃を砲撃によって支援し、翌14日、主力軍と合流する。
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